特殊清掃と遺品整理の違いとは?故人のためにすみやかな対応が必要
身の回りで誰かが亡くなったときには、遺品整理をする必要があります。しかし、状況によっては遺品整理の前に特殊清掃をしなくてはならない場合があります。「特殊清掃って何?」「遺品整理とどう違うの?」と疑問に思っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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特殊清掃と遺品整理の違いとは?
特殊清掃と遺品整理には大きな違いがあります。特殊清掃は、通常とは異なる状況の時に必要な清掃であり、遺品整理は故人が残したものを整理する作業のことを言います。それぞれ以下で詳しく解説します。
特殊清掃とは
特殊清掃は、通常の清掃では除去できない汚れを落とすことを言います。孤独死した方の部屋など、対応が難しい場所を専用の器具や洗剤を用いて清掃します。特殊清掃の作業内容は汚染物の除去や消臭、消毒、害虫駆除などです。臭いの元となる汚染物を除去するための、床下や壁の解体やリフォーム・撤去等までも含んでいます。
遺品整理とは
遺品整理とは、親族や身内が亡くなったとき、その人が生前に使っていたものを整理することです。遺品とは、故人の身の回りのものや着ていた衣類、日用品まで多岐に渡ります。家族のために残した遺産など、その人にゆかりのある全てのものを指します。必要なものを保管に回し、不要なものは処分したり人に譲ることが多いでしょう。
遺品は遺産・形見・不用品の3つに分類することができます。故人の私物を丁寧に仕分けて片付けていくことで、少しずつ気持ちの整理をしていくことににつながります。
遺品整理の前に特殊清掃が必要なケース
以下のような場合では、遺品整理をする前に特殊清掃をする必要があります。
- 孤独死現場
- 自殺現場
- 事故現場
それぞれ詳しく解説します。
孤独死現場
発見が遅れることが多い孤独死の現場では、臭いや汚れが強く通常の清掃ではきれいにすることができません。また、感染症対策のために清掃の前に部屋の消毒を行う必要があり、専門業者に依頼して特殊清掃を済ませてから遺品整理を行います。
自殺現場
自殺があった現場は、体液の除去などが必要な場合もあり、特殊な洗剤や消臭剤を使用しなくてはいけません。また、発見が遅れると害虫が発生する可能性もあります。現場の状況によっては心理的に負担になることがあるため、経験を積んで現場に慣れている専門業者に依頼した方がいいでしょう。特殊清掃を済ませ、遺品整理ができる環境に整えます。
事故現場
事故現場となった部屋は、状況によっては異臭などが強い場合があります。特殊清掃によって消臭し、遺品整理ができる状況にする必要があります。
特殊清掃と遺品整理はセットで依頼するのがおすすめな理由
特殊清掃と遺品整理はセットになっている業者に依頼しましょう。その理由は以下の通りです。
- 効率よく作業を行える
- 料金を抑えられる場合が多い
それぞれ見ていきましょう。
効率よく作業を行える
遺品整理も消臭作業の工程の1つと考えられています。遺品には臭いが染み込んでいることが多く、臭いの元である遺品を整理しなければ消臭が進まないためです。多くの特殊清掃業者は、遺品整理業者も兼業しています。別の業者に遺品整理を依頼するよりも、そのまま遺品整理まで行う方が効率がいいのです。
料金を抑えられる場合が多い
特殊清掃と遺品整理を同時に依頼することで料金を抑えられるケースが多いでしょう。効率よく作業を進められることで作業する人員も少なくて済むため、余計な費用が発生しません。
特殊清掃と遺品整理はすみやかに依頼し心を整理する時間をもとう
現場の状況によっては、遺品整理の前に特殊清掃を行い、遺品整理ができる環境に整える必要があります。特殊清掃が必要になった場合は心理的負担が重なり、余裕がなくなる方がほとんどでしょう。特殊清掃と遺品整理がセットになった専門業者にすみやかに依頼し、心を落ち着かせて故人との思い出を整理する時間を作りましょう。