特殊清掃とは?必要なケースや相場、依頼の流れや注意点について解説
「特殊清掃ってどこまで依頼できるの?」
「特殊清掃を依頼する際に注意点はある?」
特殊清掃の依頼を考えている人の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。特殊清掃は、簡単には落とせない汚れなどを除去するために行われます。壁や床などにこびりついた死臭なども消せるので、孤独死など、遺体の腐敗が進んでしまった部屋の原状回復には必須の作業です。
しかし、特殊清掃を初めて依頼する場合、流れや注意点などがわからない方も多いでしょう。そこで今回は、特殊清掃のプロである当社が、以下の項目について解説していきます。
- 特殊清掃を依頼すべきケース
- 特殊清掃にかかる費用
- 同時に頼むべきサービス
- 依頼・作業の流れ
- 依頼時の注意点
全体像が把握できれば、依頼も難しくありません。特殊清掃で失敗したくない方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
特殊清掃とは
特殊清掃とは、一般的な薬剤や掃除方法では除去しきれないシミや臭いなどを、除去することです。特に死臭は、業者が扱う強力な薬剤を使わないと除去できないため、プロへの依頼が必要です。特殊清掃には、孤独死や自殺による遺体の清掃の他、ゴミ屋敷の掃除・害虫駆除なども含まれます。
遺体は時間が経つと腐敗が進み、血液や体液で部屋全体が汚染されていきます。そのため、特殊清掃は専門的な知識や対策が必要な作業で、一般人が行うと感染症などにかかるリスクもあり非常に危険です。自分で行おうとはせずに、速やかに業者に相談しましょう。
特殊清掃が必要なケース
特殊清掃が必要な、以下4つのケースについて解説していきます。
- 孤独死が起きた住居の清掃
- 火災現場の清掃
- 害虫の駆除
- ゴミ屋敷の清掃
孤独死が起きた住居の清掃
孤独死は発見されるまでにかかる時間が長く、平均発見日数は死後18日という調査結果も出ています。(参考:一般社団法人 日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会 | 第7回孤独死現状レポート)死臭は夏場であれば死後2、3日、冬場は一週間ほどで発生します。そのため、発見までの平均日数が長い孤独死の現場は、特殊清掃が必要な場合が多いです。
火災現場の清掃
火災時に発生した臭いは、市販の消臭剤などでは除去できません。ボヤであっても、建物の外まで火災臭が漂う場合もあり、近所や他の住民の迷惑です。そのため、脱臭性能が高い専門の機械を持つ、特殊清掃業者に依頼し、臭いの元を断つ必要があります。
害虫の駆除
害虫が発生した場合は、業者に駆除を依頼するべきです。害虫駆除は知識と技術が必要な分野で、適切に対処しないと、繰り返し害虫が発生してしまいます。業者に依頼すれば、強力な殺虫剤で害虫だけでなく、エサや巣になりそうな箇所も根絶できるため、再発率も少なく安心して過ごせます。
ゴミ屋敷の清掃
部屋の掃除を長い間行わないと、ほこりや汚れが溜まり不衛生です。ゴミ屋敷の清掃を依頼できる特殊清掃業者も多いため、一人ではどうしようもなくなった場合は相談してみましょう。生ゴミやこぼした食べ物を放置して発生した、腐敗臭の除去にも対応可能です。
合同会社アイワクリーンでは岐阜県・愛知県・静岡県・山梨県を中心に、ゴミ屋敷化している現場の特殊清掃にも対応可能です。清掃後の原状回復や遺品整理まで一貫してお受けできますので、まずはお気軽にご相談ください。
特殊清掃の相場
特殊清掃の費用相場は以下のとおりです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K・1R | 100,000円~250,000円 |
1LDK~3LDK | 250,000円~600,000円 |
4DK~(一軒家などを含む) | 600,000円~ |
特殊清掃は、遺体の損傷状態や部屋の汚れ具合により、作業が大きく異なります。そのため、同じ間取りでも相場にバラつきが生じます。たとえば、死後すぐに発見・依頼するのであれば、腐敗も進んでいないため、費用は比較的少額で済むでしょう。
しかし時間が経ち、体液などが床に染みていたり、ゴミ屋敷の清掃も合わせて依頼したりすると、作業費用は高額になります。
相場よりも安い料金で特殊清掃を請け負う業者もいますが、経験が浅く不適切な処置をしてしまい、臭いを完全には除去できない場合も多いようです。格安の業者に依頼する場合は、ホームページに公開されている実績なども確認し、信頼できるか見極めましょう。
特殊清掃の費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をも参考にしてください。
特殊清掃の費用相場は?料金の内訳や必要な作業、業者の選び方を解説
特殊清掃と一緒に依頼すべきサービス
以下は、特殊清掃と一緒に依頼するべき3つのサービスです。
- ハウスクリーニング
- 遺品整理
- 原状回復・リフォーム
それぞれくわしく解説していきます。
ハウスクリーニング
生前から食事や掃除など、日常生活がおろそかになっている方は、孤独死を招きやすいと言われています。そのため孤独死は、発生した部屋だけでなく、住居全体の汚れがひどい場合があります。したがって、次の入居者が安心して暮らせる環境にするのであれば、遺体の清掃だけでなく、ほこりやカビなどの清掃も依頼するべきです。
特に、トイレやシンクなど水回りの設備は、変色するほど汚れが溜まっている場合があります。特殊清掃を依頼する際は、遺体の周り以外にも掃除を依頼すべき箇所はないか確認しておきましょう。
遺品整理
遺品整理とは、故人の持ち物を整理することです。住居の大きさにもよりますが、遺品の整理は親族だけで行うと非常に時間がかかります。しかし、業者に頼めば最短一日もかからずに終わるため、時間の節約になるでしょう。また、家具や家電など大型の遺品もあるため、搬出作業などの肉体的な作業を任せられるのもメリットです。
原状回復・リフォーム
遺体は死後数日で腐敗が進み、体液などが溢れ出ます。床などの表面にこびりついた体液は除去できますが、内部まで染み込んでしまうと、臭いやシミが中々取れません。そのため、遺体の発見が遅れた現場では、強力な薬剤を用いた脱臭や、床や壁の原状回復、リフォームが必要な場合があります。
特殊清掃と一緒に、リフォームも請け負っている業者もあるため、スムーズに原状回復まで行いたい方は、業者選びを工夫しましょう。弊社も特殊清掃だけでなく、以下のようなさまざまなノウハウを持ち合わせています。
- ゴミ屋敷の清掃
- 遺品整理・買い取り
- リフォームなども用いた原状回復
ワンストップでさまざまなサービスを依頼したい場合は、ぜひ「アイワクリーン」にお問い合わせください。
特殊清掃の依頼の流れ
孤独死や自殺現場の特殊清掃を依頼する際は、以下の流れで行っていきます。
- 警察への連絡
- 特殊清掃の依頼
- 見積もりの確認
- 特殊清掃作業
- 引き渡し
くわしい内容について、それぞれ確認していきましょう。
警察への連絡
遺体を発見したら、まず警察に連絡します。警察による現場検証が終わるまでは、部屋への立ち入りはできないため注意してください。また、遺体の腐敗が進んでいる場合、さまざまな病原菌が潜んでいる場合があるので、むやみに部屋に入らないようにしましょう。
特殊清掃の依頼
警察による現場検証が行われている間に、特殊清掃業者に連絡しておきましょう。検証が終わり次第清掃作業に移れます。連絡する際は大体でいいので、以下の項目を伝えておくと、業者も作業のイメージがつきやすく、人数の選定や見積もり作業がスムーズに進みます。
- 亡くなってからの日数
- 部屋の状態
- 清掃に入れそうな日付
見積もりの確認
業者が部屋の状況を確認し、見積もりを作成します。遺品の整理やリフォームなど、多様なサービスを展開している業者であれば、一括で原状回復までの見積もりを提出できます。複数の業者に依頼すると、時間やコストがかかるため、事前にさまざまな業務を請け負っている業者がいないかチェックしておきましょう。
特殊清掃作業
消毒や汚染物の除去、消臭など実際の作業に移ります。作業中は立ち会いが不要な場合がほとんどです。
引き渡し
特殊清掃が完了した後、ご依頼者様の立ち会いの元、部屋の状態を確認して引き渡しを行います。
特殊清掃作業の流れ
特殊清掃の流れは次のとおりです。
- 部屋の消毒
- 遺品整理・家具の移動
- 特殊清掃
- 汚染部分の処理・リフォーム
- 部屋の消臭
それぞれくわしく解説していきます。なお、作業の流れは状況により前後する場合があります。
部屋の消毒
感染症や伝染病のリスクを抑えるために、まず部屋に薬剤を散布し、壁や天井、カーテンなどを消毒します。市販の薬剤より強力なものを使用しており、同時に消臭も行います。
特殊清掃
遺体のあった場所から汚染物を除去・清掃していきます。体液が染み込んでいるベッドや畳などは、密封して搬出・処分します。汚れの成分はさまざまなので、特殊な消毒剤や脱臭剤を用いて、清掃を進めなければいけません。
遺品整理
故人の遺品を整理し、残しておくものと不用品に分けていきます。買い取りを請け負っている業者であれば、わざわざ質屋に持っていかずに、そのまま査定も依頼できるためスムーズです。ただし、業者選びを間違えると、遺品を安い値段で買い叩かれてしまう場合があるので注意しましょう。
合同会社アイワクリーンでは、岐阜県・愛知県・静岡県・山梨県を中心に遺品整理だけでなく、遺品整理士の資格を持つスタッフによる、遺品の買い取りも行っています。元々買取専門店だったこともあり、鑑定価格には自信があります。他社で提示された買取価格の10倍になった事例もあるため、適正価格での買い取りをご希望の方は、ぜひ当社にご連絡ください。
汚染部分の処理・リフォーム
体液がフローリングや壁に染み付くと、表面の清掃だけでは臭いが取れません。そのため完全に消臭するには、フローリングや壁紙を剥がして、下地部分まで清掃する必要があります。また、変色した部分も、リフォームで床や壁の張替えを行っていきます。
部屋の消臭
最後に部屋の消臭を行います。薬剤の散布だけでは臭いが取れない場合は、オゾン脱臭機を用いて臭いの元から分解していきます。
特殊清掃を依頼する際の注意点
特殊清掃を依頼する際の、以下5つの注意点について解説していきます。
- できるだけ早く依頼する
- 必要な業務はまとめて依頼する
- むやみに部屋に入らない
- 見積もりが明確か確認する
- 経験豊富な業者か確認する
できるだけ早く依頼する
遺体は死後数時間で腐敗が始まり、夏場は2、3日で、冬場は1週間程度で死臭が発生します。腐敗が進むほど、体液などで床や家財が汚れ、臭いもこびりつきます。特殊清掃にかかる費用も増えていくため、できるだけ早く依頼するべきです。
必要な業務はまとめて依頼する
特殊清掃を行う場合、故人の遺品整理など同時にさまざまな作業が必要です。遺体の腐敗状況によっては、床の張替えなど、原状回復作業もしなくてはなりません。サービスごとに異なる業者に依頼すると費用がかさみ、やり取りも増えてしまいます。
特殊清掃は迅速な対処が大切ですが、業者選びは慎重に行い、必要な作業をまとめて依頼できるようにしておきましょう。
むやみに部屋に入らない
遺体現場にはむやみに入ってはいけません。以下のようなさまざまな病気に感染するリスクがあるためです。
- 遺体から出た体液による感染症
- 遺体に湧いた虫や動物による伝染病
実際に、防護服や防護ゴーグルを着用している特殊清掃業者でも、結膜炎などに罹患する場合があります。貴重品など、最低限の持ちものは取り出したい気持ちもわかりますが、業者による消毒などが終わるまでは、部屋には入らないようにしてください。
見積もりが明確か確認する
特殊清掃業者の中には、作業が終わった後に追加の請求を行ったり、しっかりと清掃作業を行わなかったりする、悪質な業者もいます。そのため、見積もりは細部まで確認し、どこまで作業を行ってくれるのかなど、しっかりと打ち合わせを行いましょう。
経験豊富な業者か確認する
特殊清掃は必要な国家資格がないため、業務経験がない人でも名乗ることができます。しかし、特殊清掃は経験と知識が結果に直接結びつく作業です。相場より安い業者に依頼しても、経験不足で臭いが取れず、再度他の業者に依頼したというケースもあるため、金額だけで依頼先を選ぶのは避けましょう。
危険が伴う特殊清掃は、専門業者への依頼がおすすめ
遺体は処理が遅れるほど腐敗が進み、特殊清掃にかかる費用も高くなります。しかし、一般の方が対処すると、感染症などにかかるリスクがあり大変危険な上、知識がないと、汚染物の処理や部屋の消臭は困難です。自身で行おうとはせずに、専門業者にご相談ください。
特殊清掃の依頼を考えている方は、ぜひ「アイワクリーン」にご相談ください
特殊清掃は速やかに業者に依頼するべきです。ただし、リフォームや遺品整理の必要性など、状況に合った業者を選ばないと、複数の業者とやり取りしなくてはならず時間を浪費してしまいます。
多くのサービスを展開している業者であれば、後から特殊清掃以外の業務も任せられるため、安心して依頼できるでしょう。
弊社は特殊清掃以外にも、遺品の買い取りや原状回復に関する多くの業務を請け負っています。ワンストップでさまざまなサービスを依頼したい方は、ぜひ「アイワクリーン」にお問い合わせください。
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