祖父母の家の整理はどう進める?ポイントをご紹介!
祖父母が暮らしてきた家は、家族の歴史がたくさん詰まっているものです。思い出の品をずっと保管しておくわけにはいきませんが、高齢な祖父母が自分達だけで家の整理を進める事は非常に大変です。可愛がってくれた祖父母のために、体力的に余裕のある孫世代が中心となって片付けをすることは恩返しになり、祖父母も喜ぶでしょう。この記事では、祖父母の家を整理する際の状況別のポイントを紹介します。
◆祖父母の家の整理の重要性
気持ちが楽になる
高齢な祖父母の家はいつか必ず整理しなければなりません。忙しい時に急に片付ける必要が出てくるかもしれません。時間の取れる時に家族で協力して家を整理することで、家族も祖父母自身も気持ちが楽になるでしょう。
思い出の保存
祖父母の家には長年の家族の歴史が詰まっています。思い出の品や写真など多くの物が残されているでしょう。それらは適切な管理をしていないことで劣化してしまったり、奥底にしまい込んで誰の目にも触れない状況になっていたりする可能性もあります。それら思い出の品を洗い出し、適切な管理をすることで、次世代にも受け継ぐことが出来ます。
認知症への対策
祖父母の家の整理を進める上で、祖父母自身の意見を聞くことは非常に大切です。祖父母にとっては自分が長年暮らしてきた思い出深い住まいです。しかし、祖父母が認知症になるなどして、希望を確認すること自体が困難になってしまったり、家に関する情報も忘れてしまったりする可能性があります。そうなる前に整理を進め、家族が家の情報や思い出の品を把握できる状態にしておきましょう。
◆祖父母が暮らしている場合の整理
祖父母の家を整理する際は、祖父母が暮らしているかいないかの2パターンがあると思います。ここでは祖父母が住んでいる場合の整理のメリットやポイントを紹介します。
整理によるメリット
- 安全に暮らせる: 物が多い家での高齢者の生活には危険があります。通り道が狭くなってしまう、物を探す時に無理な姿勢を取ってしまうなど怪我に繋がる可能性があります。不要なものを無くし、整理整頓した家であれば高齢な祖父母も安全に暮らすことができます。
- 移住が容易になる: 今は元気な祖父母でも、将来的には老人ホームや高齢者向け住宅へ移住する可能性もあります。その時に荷物が多い場合、全てをもっていくことは難しく、高齢な祖父母が急いで整理をすることは困難です。整理し、必要な物だけある状態にすることで、引っ越しもスムーズに行えます。
- 家族の交流が生まれる: 家族で集まって思い出を振りかえりながら家を整理することで絆が深まるでしょう。綺麗になった祖父母の家にみんなで集まって楽しく過ごすことが出来れば新たな思い出も生まれます。
家の整理のポイント
- 計画を立てる: 孫世代だけでなく子供世帯や親戚など、できるだけ多くの人と協力して進めましょう。どのようなスケジュールで、どんな作業を行うか具体的に計画を立てましょう。家の整理が数日に及ぶ場合は、その間の祖父母の生活場所も考慮しましょう。
- 祖父母の暮らしを想像: 整理した家で実際に生活するのは祖父母です。祖父母が快適に過ごせるように配慮し、整理したものの収納場所や家具の配置を決めましょう。実際に祖父母の意見も聞き、体感してもらいながら進めると良いです。
◆祖父母がいない家の整理
祖父母自身は老人ホームに入っていたり、子ども世代と同居していたりして、家は残しているが誰も住んでいないというパターンもあると思います。ここでは、祖父母が住んでいない場合の整理のメリットやポイントを紹介します。
整理によるメリット
- 思い出の劣化を防げる: 物は管理する人がいなければ劣化していきます。誰も住んでいない家に放置されている思い出の品々も例外ではありません。湿気や虫食いなどで劣化が進みます。適切に整理や管理をすることできれいに残していくことが出来ます。
- 空き巣などのリスクを減らせる: 誰もいない家は盗難や不法侵入の被害に遭いやすいです。家の整理をして重要書類や貴重品を洗い出し、家族や祖父母本人が管理するようにしましょう。
- 家を手放すこともできる: 家は誰も住んで居なくとも固定資産税がかかってしまいます。今後も家族が住む予定がない家であれば手放すことや貸し出すことも選択肢の一つです。その際、家に物が残っている状態では売却や貸し出すことが難しいので、事前に整理しておくことで選択肢を増やせます。
家の整理のポイント
- 家の清掃も行う: 家の整理が終わったら、清掃も行いましょう。不衛生な状態で放置してしまうと虫が住み着いたり腐食が進んだりしてしまいます。家全体を確認し、必要に応じて修繕しましょう。
- 必要に応じて業者を活用: 家を丸ごと片付けるのは骨の折れる作業です。時間が取れる家族がいなかったり、どこから手を付けていいか分からなかったりした時は専門業者の活用も検討しましょう。スムーズに適切な対応をしてくれるため安心です。
◆祖父母の家を整理する際の注意点
祖父母の家を整理する時には、自分勝手に進める事はやめましょう。勝手に判断してしまうとトラブルを引き起こしてしまうことがあります。ここでは片付けの際の注意点をいくつか紹介します。
親族から同意を得る
祖父母の家を整理する際は、祖父母だけでなく叔父叔母などの親族からも同意を得てから進めましょう。勝手に物を処分してしまうと、トラブルに発展する可能性があります。事前の話し合いが大切です。
重要書類や財産を勝手に処分しない
整理していると、財産的価値の高い物や土地関係の重要書類が出てくることもあります。判断に迷った場合は自己判断で処分せず、家族や専門家の意見を仰ぎましょう。
祖父母の意思を尊重
祖父母にとっては長い人生を共に歩んできた大切な家です。大事な物を無理やり処分してしまうと祖父母を傷つけてしまうかもしれません。祖父母の希望を聞きつつ、思い出を残せるような形で整理を進めていきましょう。
◆思い出のデジタル化と共有
祖父母の家を整理する際には多くの思い出の品が出てくると思います。昔ながらの大きな写真アルバムや額に入った写真など、嵩張る上に見返すのが一苦労な物も多いでしょう。そのような場合はデジタル化を検討しましょう。ここではデジタル化のメリットと共有方法について紹介します。
デジタル化のメリット
- 劣化しない: 写真をスキャンしデジタル化することで、半永久的に残していくことができます。専門業者に依頼することで、鮮明にデジタル化することができます。
- 場所を取らない: 小さな写真でも枚数を重ねると嵩張ります。さらに写真を入れるアルバムも必要になるため、思い出の写真を全てアナログで保管しようとすると場所を取ります。デジタル化することで、大量の写真を保管するスペースを取らなくて済むようになります。
- 共有が容易: デジタル化した写真は家族や親族とも共有が容易です。焼き増しせずともデータとして複数人に渡すことができます。
思い出の共有方法
- オンラインで共有: SNSのアルバム機能や、オンラインのフォトシェアサービスを利用することで、離れている家族とも簡単に思い出を共有することができます。
- デジタルフォトフレーム: オンラインサービスの活用が難しい高齢の祖父母には、写真のデータをまとめて入れたデジタルフォトフレームを贈ってみませんか。自動でスライドショーを行ってくれるため、アルバムを開かなくとも、日常生活を思い出の写真で彩ることができます。
- 持ち運びやすいアルバム: 昔の写真アルバムは大きくて重いものが多いですが、最近は小さなハンドブックサイズのアルバムを簡単に作れるサービスもあります。小さなアルバムを作ることで、大切な思い出の写真を手軽に持ち運ぶことができます。
◆まとめ:祖父母の家の整理を通して得られるもの
家族とのコミュニケーション
祖父母の家の整理は家族と協力しないと進めることは難しいです。家族で相談し、思い出を振り返りながら片付けることは、コミュニケーションの時間として素晴らしいものです。
家族の歴史を次世代へ
家族の大切な思い出を適切に管理することで劣化を防ぐことができます。大事な品や思い出の写真などを次世代へ受け継いでいきましょう。
祖父母の家は家族の歴史が詰まっている場所です。不要な物は減らし、必要な物を管理していくことで、思い出を大切に残していきましょう。
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