歳を取り、色々と心配になってきた両親。老後は元気に楽しく過ごして欲しいですよね。心身ともに健康であれば、充実した生活を送ることができるでしょう。この記事では、老親の生活改善を行う上でのヒントを紹介します。

◆高齢の親の生活改善の必要性

健康の維持

毎日の生活習慣は心身の健康に直結します。もし長生きしても、身体が不健康であれば生活に様々な制限が掛かり、楽しい日々を過ごすことは難しくなってしまいます。充実した生活を送るためにも、健康維持に努めてもらいましょう。

怪我の防止

加齢に伴う筋力の低下や反射神経の衰えにより、日常生活での怪我のリスクは上昇します。一度の転倒でも大きな怪我に繋がり、その後の生活に多大な影響を及ぼす可能性もあります。運動習慣の取り入れや、生活環境の整備により怪我は予防できます。

老後生活の充実度向上

仕事から退き、自由な時間を得られる老後生活も、やることが何もないと気力が失われてしまいます。趣味も持ったり、他人と関わる機会を増やしたりすることで、充実した日々を送ることが出来るでしょう。

◆元気に過ごすための健康管理

元気に長生きするためには、健康管理は欠かせません。毎日の食生活や運動習慣は健康維持に直結します。親と一緒に生活習慣を見直してみましょう。

健康的な食生活

1. 栄養バランス: 栄養バランスの良い食事を摂ることは健康維持の基本です。高齢者においては特に不足しがちなタンパク質を意識しましょう。また、高血圧を防ぐために塩分過多にも注意が必要です。
2. 規則正しい食事時間: 朝食を抜いたり、寝る直前に食事を摂ったりするような不規則な食生活は健康に悪いです。なるべく三食を決まった時間に摂るようにしましょう。
3. 孤食の解消: 人と一緒に食事をする時間は楽しいものであり、より美味しく感じることができます。一人での食事が続いているようであれば、食事を共にする機会を作りましょう。

運動による筋力と体力の維持

1. 運動による効果: 30歳を越えて何もしていないと、年に1％の筋肉が失われていくと言われています。元気に楽しく過ごすためにも運動をして筋力を維持しましょう。また、運動習慣を取り入れることは、怪我を予防し、骨粗鬆症や生活習慣病を予防する効果があります。
2. おすすめの運動方法: 急に激しい運動をしてしまうと怪我をしてしまう可能性もあります。高齢者におすすめの運動方法としては、体への負担が少ないウォーキングや水泳、毎日の習慣にしやすいラジオ体操があげられます。

定期的な健康チェック

1. 毎日の健康チェック: 日々の習慣として、体重や血圧の測定といった健康チェックを行いましょう。記録を付けることで、異常があってもすぐ気づくことができます。
2. 定期健診 病院での定期的な健康診断は欠かせません。見た目では分からない異常を見つけることができます。早期に治療に取り組むことで改善する場合も多いので、忘れず受診して貰いましょう。

◆安全で快適な住環境の工夫

一日の多くの時間を過ごす自宅が快適であれば生活の充実度は上がるでしょう。高齢者に適した住環境を整えましょう。

室内での転倒防止

高齢者の転倒の多くは自宅で起こっています。ちょっとした段差でも躓いてしまい大きな怪我に繋がることもあります。段差の解消や手すりの設置により、室内での転倒リスクを下げましょう。また、滑りやすい水回りは滑り止めマットを敷くなどの対策を検討して下さい。

生活負担の軽減

1. 最新家電の活用: 歳を取ると、毎日の家事も一苦労です。最近は様々な便利家電が販売されています。例えば、自動お掃除ロボットやドラム式洗濯機を導入することで、家事負担を軽減することができます。
2. 物の整理整頓: 物が多いと、掃除や管理の手間がかかります。不要な物を処分し、暮らしやすい室内環境を整えましょう。また、日常使いするものは取りやすい場所に収納することで、毎日の手間を少し減らすことができます。

住み替えの検討

自宅を改装しても安全に過ごすことが難しかったり、階段の上り下りが難しかったりする場合は高齢者向けの住居に移住することも検討しましょう。最近は高齢者向けのサービス付きマンションなども多く出てきています。金銭面や引越しの負担はかかりますが、快適な生活を送ることができるでしょう。

◆活動的な老後生活

自由な時間の多い老後生活では生きがいを持つことが大切です。好きなことに打ち込むことで充実度を上げましょう。

趣味活動への取り組み

1. 趣味を持つことのメリット : 高齢者にとって趣味は新たな生きがいになることが多いです。楽しく取り組めるものが見つかればストレスの解消にもなります。また、趣味で繋がった友達との交流や、趣味関係のイベントへの参加により、人とのコミュニケーションの機会を得る事ができるメリットもあります。
2. 趣味の一例: 例えば手芸やガーデニングなどの手先を使う趣味は脳を刺激し、ボケ防止にも繋がります。また、散歩やジョギングなどの運動にもなる趣味もおすすめです。

新たな学びの機会

新たな経験をしたり、何かにチャレンジしたりすることは脳を活性化させ、認知症予防にも効果があります。例えば資格取得を目指したり、旅先で新たな経験をしたりして、いつまでも学びの姿勢を持ち続けてもらいましょう。

◆コミュニティへの参加

退職して老後生活を送る高齢者は人と交流する機会が減り、孤立感を感じやすいです。孤独な生活はメリハリがなく、無気力になってしまう人もいます。コミュニティへの参加を促し、社会的孤立を防ぎましょう。

地域イベントへの参加

地域の祭りやマルシェなどのイベントに参加することで、近隣住民との繋がりを持つことが出来ます。新たな趣味の発見や、気の合う友人との出会いがあるかもしれません。

ボランティア活動

ボランティア活動への参加もおすすめです。何かの役に立てることは生きがいとなります。体を動かすことで、健康の維持にも繋がります。

オンラインツールを使った交流

1. 家族との交流：親と離れて暮らしていても、スマートフォンやタブレットで手軽に連絡を取ることができます。LINEなどのアプリを活用することで、無料でメッセージのやり取りや通話をすることができるので、使い方をレクチャーしましょう。
2. SNSの活用：X（旧Twitter）やインスタグラムなどのSNS（ソーシャルネットワークビス）を利用することで、様々な人の投稿を閲覧したり、趣味や興味が合う人と繋がったりすることができます。
3. 使用する際の注意点：SNSを使用する際は、個人情報の扱いに気を付けてもらいましょう。顔写真などの個人が特定できる情報は載せないか、閲覧できる人を限定して公開しましょう。また、高齢者は詐欺の対象になりやすいです。身に覚えのないメールや通知があったら、家族や友人に相談するように伝えておきましょう。

◆まとめ：老親の生活を豊かにするために

健康な身体の維持

元気に楽しく老後生活を送るには健康の維持は大切です。怪我や病気をしてしまっては、やりたいことがあってもできなくなってしまうかもしれません。食生活や運動習慣を見直し、健康寿命を伸ばしましょう。

安全で快適な生活環境

家で過ごす時間の多い高齢者にとって、住環境を整えることは生活の充実度に直結します。安心して快適に過ごせるように工夫しましょう。必要に応じて住み替えも検討してみて下さい。

家族や知人との交流

仕事を引退した高齢者は人との交流が減り社会的に孤立しやすいです。家族や友人と交流を促し、孤独感を解消しましょう。また、趣味の集まりや地域のイベントに参加することで新たな交流が生まれるかもしれません。

生活習慣は健康に影響します。老後生活の理想を叶えるためにも健康維持は大切です。親の生活を見直して改善に努め、元気に長生きしてもらいましょう。