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高齢者の日常に潜む事故を防止するには?対策方法をご紹介!

高齢者が関わる事故のニュースを見聞きする方も多いと思います。高齢者の日常生活には様々な事故のリスクが潜んでいます。しっかり対策を取らないと、事故の加害者・被害者のどちらにもなる可能性が高まります。この記事では、高齢者の生活に潜む事故のリスクとその対策を紹介します。

 

◆高齢者の怪我や事故の原因

運動機能の衰え

加齢に伴い筋力や体力は低下していき、反射神経も鈍くなります。それにより小さなきっかけで転倒してしまったり、緊急時の回避行動が遅れてしまったりします。また、視力や聴力も衰えてしまうため、危険に気づけないこともあります。

 

判断能力の低下

歳を取ると、集中力や状況判断といった能力が低下していきます。危険に直面した際に反射的に判断をすることができず、事故に巻き込まれてしまう可能性があります。

 

認知症の発症

認知症は様々な事故のリスクを上昇させます。例えば、火を使っていることを忘れ火事を引き起こしたり、自宅を出て徘徊している際に交通事故に巻き込まれたりと、認知症患者の生活には多くの危険が潜んでいます。事故への対策がより重要になります。

 

 

◆高齢ドライバーによる交通事故の防止

高齢ドライバーによる事故のニュースを見る方も多いのではないでしょうか。高齢化の進む現代、高齢者による交通事故は社会問題にもなっています。最悪の場合、人の生死に関わります。加齢に伴い運転が不安な方やその家族は真剣にこの問題に向き合う必要があります。

 

高齢者の運転の危険性

  1. 身体機能の低下: 加齢に伴い視力は衰えていきます。視野の狭まりや動体視力の低下が引き起こされ運転する上で危険です。また、体力の低下により集中力の維持が難しくなり長時間の運転は事故に繋がりやすいです。
  2. 判断能力の低下: 認知機能の低下により、急な飛び出しや想定外のルート変更などへの対応が遅くなります。更に記憶力の低下により、アクセルとブレーキがどちらか分からなくなり踏み間違えるという事故は高齢者に多いです。
  3. 思い込みや過信: 「ずっと運転してきたので何も問題は無い」、「これまで事故も無く自分の運転技術は優れている」という思い込みや過信により油断してしまい、事故を引き起こす危険があります。

 

運転時の安全対策

  1. 安全運転サポート車を利用: 近年は技術の発展により、安全な運転をサポートする機能を持った車も増えてきています。自動で車間距離を保ってくれたり、人や物などを感知して止まる自動ブレーキ機能を搭載していたりと、事故のリスクを下げる機能を持っています。買い替えの際はこのような機能に着目して車を選んだほうが安心です。
  2. 誤発進抑制装置の取り付け: 高齢者に多い、アクセルとブレーキの踏み間違えを防止する方法として、誤発進抑制装置を付けるという方法があります。現在お持ちの車に後付けすることも可能なので車用品店などに依頼しましょう。

 

免許の自主返納

運転能力が衰えた状態で運転を続けることは非常に危険です。自身の運転に不安がある場合は免許証の自主返納を検討しましょう。返納による特典で、公共交通機関や、買い物した際の配送サービスの割引を受けることが出来ます。特典内容は地域によって異なるため調べてみて下さい。

 

 

◆外出時の事故リスク対策

高齢者の事故と言えば、運転による事故が思い浮かぶ方も多いと思いますが、徒歩や自転車での外出時に事故に遭うケースもあります。

 

歩行時のリスクと対策

  1. 転倒: 歩行機能が衰えると、何もないところで転倒する可能性も高くなります。一度の転倒が大きな怪我に繋がることもあり注意が必要です。歩行に不安がある場合、杖の利用を検討しましょう。
  2. 交通事故: 高齢者の交通事故の約半数は歩行中に起こっています。事故の原因としては、視野の狭まりや聴力の低下により車に気付かず飛び出してしまうことや、歩行スピードの問題で横断歩道を渡っている途中に赤信号に変わってしまうことが挙げられます。自身の身体機能の低下を意識して、交通量が多い場所では慎重になる必要があります。

 

階段やエスカレーター

  1. 階段: 脚が上がりにくくなると階段の上り下りは負担がかかるものです。踏み外してしまうと骨折などの怪我に繋がることも多く危険です。階段を上り下りする際は手すりをしっかり掴み、一段ずつ慎重に進みましょう。
  2. エスカレーター: 自身で段差を上り下りしなくて済むエスカレーターは便利です。しかし、高齢者のエスカレーター事故は増えています。常に動いているため、運動機能の衰えた高齢者にとって乗り降りの動作は難しいです。不安がある方はエレベーターの利用をおすすめします。

 

 

◆安全な居住環境の整備

事故は外でしか起こるものではありません。自宅で起こる事故も多く、実際、高齢者の転倒事故の多くは室内で起こっています。住環境の整備は安全な生活には欠かせません。

 

室内のバリアフリー化

  1. 段差の解消: 加齢による筋力低下が原因で足が上がりにくくなります。若い時は気にもかけなかったちょっとした段差でも躓き、転倒してしまう恐れがあります。玄関や部屋間の段差を解消し、転倒による怪我を防ぎましょう。
  2. 床の滑り止め: 室内で転倒しやすい場所としては、風呂やキッチンなどの水回りが挙げられます。滑りやすさを軽減するために、床材を変えたり、滑り止めマットを敷いたりしましょう。
  3. 手すりの設置: 靴を脱ぎ履きする玄関や、服を着替えたりする部屋など、転倒に繋がる動作が多い箇所には手すりの設置がおすすめです。しっかり掴まることができるものを選びましょう。

 

見守りシステムの導入

見守りシステムの中には、高齢者向けに提供しているサービスもあります。室内のモニタリングや、ペンダント型の緊急ボタンなどのサービスがあるので必要なものを選びましょう。緊急時にはスタッフが駆けつけてくれるため、室内で事故が起こって動けない際も安心です。

 

 

◆火災や天災への備え

火災や天災は最悪の場合命を奪うこともあります。高齢者は運動機能や判断能力が衰えているため、何も準備していないと緊急時に速やかに対応することが難しいです。事前の安全対策や備えが必要です。

 

火災の防止

火災が原因の死亡事故の7割が高齢者です。火事を引き起こしやすい古い暖房器具を使用していたり、火災に気付くのが遅れ逃げそびれてしまったりすることが原因です。安全性能の低い暖房器具は買い替え、火災警報器の更新を適切に行いましょう。万が一火災が起こった際の延焼を防ぐために、暖房器具やコンロの周りには燃えやすいものを置かないことも大切です。

 

地震への対策

日本で暮らす以上地震のリスクは避けられません。対策をしていないと地震が起こった際に、固定されていない家具に押しつぶされてしまったり、崩れた物に阻まれて身動きが取れなかったりという事態が起こりかねません。高齢者は身体機能も衰えているため、そういった場合に自力で抜け出すことが出来ず、避難が困難になる可能性が高いです。崩れそうな家具は固定し、不要な物は整理することで怪我や死亡事故を避けることができます。

 

緊急時の避難準備

  1. 避難訓練への参加: 地域の避難訓練がある場合参加しましょう。地域住民との繋がりができ、万が一の際助けになってくれる可能性もあります。災害時の避難場所や、避難時のルート確認を行っておくことで、緊急時に焦らず行動することができます。
  2. 避難経路の確保: 地震や火災の際、室内に取り残される状況を避けるために、自宅から安全に出る経路をシミュレーションしておきましょう。通り道に障害になりそうな物がある場合移動させておくと安心です。

 

 

◆まとめ:高齢者の事故防止のためにできること

事故原因の排除

高齢者の日常では、様々な場所に事故のリスクが潜んでいます。少しの気の緩みが事故に繋がり、大きな怪我をしてしまうと回復にも時間がかかります。備えあれば憂いなしとも言います。少しでも不安を感じることがあれば、対策を取りましょう。

 

安全に暮らすための意識

高齢者が事故を起こしたり、事故に遭ったりしやすくなる原因としては加齢に伴う身体機能や認知機能の低下が大きいです。自身の身体の変化を受け入れ、過信しないようにしましょう。また、運動や脳トレの習慣を作ると元気な身体の維持に繋がります。

 

高齢者の生活には多くの事故リスクが潜んでいます。安心して過ごすために、しっかり対策を行いましょう。

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